古代から人間のパートナーとして暮らしていたのはオオカミを祖先とする犬で、1万5千年前からペットとして飼われていたという説がありますが、
それよりも以前にキツネが飼われていたとおぼしき証拠が発掘されたそうです。
ヨルダン北部のある埋葬地で、人間とキツネが並んで埋葬されていた痕跡が見つかったとのことで、研究者はこの興味深い発見に対して比較実験などを行って仮説を立てているようです。
キツネがなぜ人間と埋められていたのか、その諸説は以下から。
ヨルダン北部にある古代の埋葬地で、考古学者は驚くべき発見をしました。墓の中に、狐の遺体が人間のそれと並べて埋められていたのです。
それらの遺体は約1万6千年前のものと考えられています。人間は、ペットを飼うことをかなり早い段階で試みていたかもしれません。
これは驚くべき発見であり、「最初に遺体を発掘した際、我々は最初、隣に埋められているのは犬ではないかと思いました」とケンブリッジの研究者であるLisa Maherさんは語っています。
彼女のチームが動物の遺体を分析して初めて、それがキツネであったことが判明しました。しかしながら、墓から見つかったキツネがペットとして飼われていたというのは、可能性のうちの1つに過ぎません。
ペットとして飼育されていたという説以外にも、キツネの遺体はトーテムとしての意味を持っていたかもしれませんし、あるいは信仰上の重要性を持っているかもしれません。
そこでMaherさんの研究チームは、今回の埋葬地をそれより4000年後の、人間と犬が並べられていた埋葬地と比較しました。
この比較によって見つかった双方の類似性は、ある特定の人物と、特定のキツネの間で気持ちが通じ合っていた特例ではないかということを示唆しているようです。
Maherさんは、2つの埋葬地を比較した際、遺体を仮に置いておく場所における慣習に連続性があることを強調し、
「遺体仮置場での慣習の類似性や、人間と動物との関係性を見るにつけ、我々が以前に考えていたよりもはるかに大きな時間の深度で、埋葬の文化は受け継がれているのだと考えられます」と語っています。
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