2011年5月15日日曜日

「全員トイレ使用禁止」校長の通達に数百人の生徒抗議で校内大混乱。

日々幾度となく必ず行う排泄という生理現象は、トイレでするのが当たり前。
人がいる場所ならどこでもトイレは必要不可欠で、使えるトイレがないというのはあり得ない話だ。
しかしニューヨークのある高校では、2人の生徒によるケンカ事件に怒った女性校長が、罰として全校生徒に対しトイレの使用禁止を通達。
すると、それに怒った数百人の生徒が校内で暴れ始め、学校は大混乱に陥ったという。

この事件が起きたのは、ニューヨーク・マンハッタン島南部にある、全校生徒2,400人のマリー・バーグトラウム高校。
米ラジオ局1010WINSなどによると、そもそものきっかけは、12月9日の授業中に2人の学生がケンカを始めたことだった。
1人が病院へと運ばれる事態となったこの問題に、今秋着任したばかりの女性校長は生徒たちに厳しい態度で臨んだ。
その結果、校長は校内放送を使って「トイレの使用を禁止する」と全校生徒に通達を出したという。

実は、女性校長が取る対応はことごとく厳しいと、着任直後から生徒たちの間で不満が溜まっていた。
今回も校長は「狂ったよう」と学生に表現されるような対処を行ってしまい、これで一部の生徒は我慢の限界に達してしまったようだ。
トイレ使用禁止の通達後、学生たちの間では「お互いに激しいテキストメッセージのやり取りを始め」(米ブログメディアDNAinfoより)、5時間目の授業時間に集まろうと密かに決めたそう。
そして数百人という生徒たちが「暴動を始めた」とされている。

米放送局WABC-TVによると、暴動は20分近く続いたあと終息。
ある学生は今回の一件に「俺らも過度に反応してしまった」と反省を見せる一方で、校長への不満は依然燻っているようだ。
また、教員組合の関係者も「トイレの使用禁止はあまりに厳しいと思う」と校長の対応に苦言を呈し、「教員側も危険な状況に晒す」との見方を示した。

翌日には警備員を増やしたこともあって学校は平静さを取り戻し、トイレも再び開放されたという。
ただ、学校の教員からも「適切な対処ではなかった」(DNAinfoより)と批判する声が漏れており、どうやら校長は苦しい状況に追い込まれている様子。
米教育省もこの事件の調査を始めているが、校長に処分が課せられるかは今のところ「未定」としている。

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